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1/31の京都新聞の記事に関して

傍聴レポを書いてくれている錦野宝さんが、京都新聞の記事の内容が誤解を受ける可能性があることを指摘してくれました。

最初に、「有償取得・13歳未満・直罰」と「単純所持・18歳未満・廃棄命令」が別の物だということを認識してもらわないと、宮城県あたりが「京都がやったからうちも単純所持・直罰」と言い出したときに、「それは違う。京都は単純所持・直罰はやってない。検討会で否定してる。」と指摘する人が少ないと、他府県もやったから問題ないと力押しで、通ってしまう可能性があるので、その点を明確にしてもらいたいです。
また、おそらく、たたき台の表を見ないと意味が理解できないので、配付資料からダウンロードして議事録をお読み下さい。


以下にもう少し詳しい説明を加えます。
リンク切れの可能性もあるので、まずは記事の全文を転載します。

      ----------------------------------

児童ポルノ所持を禁止 京都府、廃棄命令条例化へ

 京都府が制定を目指す児童ポルノ規制条例で、学識者らでつくる府の検討会議(座長・土井真一京都大大学院教授)は31日、児童ポルノ禁止法では規制されていない写真や映像の単純所持や取得を禁止し、廃棄命令や罰則を盛り込むとの方向で意見をまとめた。府は意見に沿い廃棄命令を条例案に盛り込む方針で、成立すれば全国初となる。

 廃棄命令の対象としたのは被写体の年齢が18歳未満で、性行為や性器に触れる行為などに及ぶものとした。廃棄命令に従わない場合は罰則を科す。全裸の写真なども対象にすべきとの意見もあり、今後の課題とした。

 暴行や脅迫がなくても強姦(ごうかん)罪や強制わいせつ罪が成立し、保護の必要性が高い13歳未満の児童ポルノの有償取得については「加害行為を助長し、悪質だ」として、廃棄命令なしでのただちに罰則適用する方向となった。

 検討会議では、単純所持や取得に即座に罰則を適用すると、「冤罪(えんざい)の恐れがある」として慎重論も根強かった。一方、廃棄命令については「現存する児童ポルノを減らせる」「商売として成り立つようなことを防ぐべき」と被害軽減や児童ポルノ市場の縮小につながるとの声が多く、意見集約につながった。

 検討会議は2月めどに最終案をまとめる予定で、府は提出を受けて条例案を策定、府民意見の公募を経て早期の条例制定を目指す。  【 2011年01月31日 16時24分 】

京都新聞のwebサイトより転載。http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110131000083

      ----------------------------------

以下、錦野宝氏の解説です。

「おとり捜査は絶対に許されない」

京都新聞の記事に事実誤認はないのですが、2点問題があります。まず、「所持も禁止」という見出しで「単純所持も処罰」という誤解を与えること。もう1つは、現段階での処罰自体を疑問視する慎重意見と京都府の被害者支援の姿勢に本気さが感じられない、調査、報告もないし、被害者支援団体との連携もやってないと批判されたことが抜け落ちていた点です。

以上、気付いた点について、京都新聞ホームページのメールアドレスに意見を伝えました。全国的に注目されている問題なので、今後、河北新報のように特集記事を組まれることを期待したいです。

ひとつ気がかりなのが、世間的に「京都府は単純所持も処罰」と誤解された状況で、他府県が「京都で単純所持を処罰しているから、わが県でも規制を。」と言い出したときに、「事実誤認です。京都府は単純所持の処罰はしていません。第4回の検討会議で否定されています。」と反論する人が少ないと、すでに他府県の条例で規制していることだから問題ないと、批判を無視して強行されてしまうおそれがあるので、その辺の誤解を正さないと、規制派が勢いづく可能性があります。他府県の動きに対し、京都府の議事録を示して反論できるのは強い武器になると思われます。

条例で実在の児童ポルノを規制することへの反対理由としては、すでに何度も検討会議の委員が問題点を指摘しているので、それを使えばいいと思います。

主な反対のポイントは、

1)3号の定義、単純所持、PCの電磁的記録については、範囲が広く、萎縮効果、冤罪のおそれがある。そもそも、国会で議論するのが本筋。

2)これまでの府の被害者支援の消極姿勢に疑問がある。知事のマニフェストがあるからといって、刑罰は時期尚早で、実際の児童の保護を積極的に進めるべき。

3)児童ポルノ法15条、16条に基づき、被害状況の調査と被害者支援をちゃんとやるべき。被害者支援団体との連携、相談窓口の整備、職員への研修、教育・啓発は、現行の法律を変えなくてもできること。やる気の問題。

「実在のポルノを見ると犯罪に走る」という説については、科学的立証がされていないと第4回の検討会議で否定されています。それを根拠に処罰している国はない。「非実在」ならなおさら処罰すべきでないと言える。ただし、プラス方向もマイナス方向も立証されていないので、「減る」とまでは言えない。統計では相関関係は出ても、科学的因果関係までは分からない。

一点だけ、有償取得の禁止への反対理由として、「児童ポルノが地下に潜って発覚しづらくなる」はNGです。現行でも児童ポルノの提供、販売は違法なので、すでに地下に潜っています。非実在の漫画と違い、堂々と売っている店はありません。

もう一つ、検討会議の多数意見、「有償取得・13歳未満・1・2号画像の直罰」について新たな問題がないか考えました。

実際の影響というと、有償取得の処罰によって、送る方は今までも提供で摘発できたが、受け取る方は有償取得で規制できることになる、というくらいで弊害はたしかに少ない。警察が踏み込む機会が増えるかというと、やりとりしてることが分かってからだから、あまり増えそうにない。ただし、インターネット絡みは国法でやるのが本筋。

ただし、「有償」「対償」の「物品その他経済的利益」の中に、画像が含まれるとすると、フィクションの絵も解釈で入る可能性が出てくる。

互いに画像を交換し合っているとすると、児童ポルノを送った方は「提供」、受け取った方は「有償取得」になる。

仮に、絵を「有償」の「経済的利益」に含む場合、新たに考えられる問題は、

1.自分が描いた絵を互いに見せ合っていた場合、相手から突然、児童ポルノ画像が送られてきた。送信した方は「提供」。受け取った方が「有償取得」で罰せられる。この場合は、相手が信用できる人物かが問題。あと、故意の問題がある。いままでのやりとりで判断される。こちらが「絵」ではなく「エロい画像をくれ」などとメールでやりとりしていたら、まずいかもしれない。

2.絵を交換していたが、こちらは自分で描いた画像を送っていて、相手は他人の画像をパクって送っていて、相手が児童ポルノ画像を送りつけてきた場合、こちらが「有償取得」になるが、その前に相手は著作権法違反をしている。著作権法違反の方が罪が重い。

ふつうに考えたら、1は、いままで接してきた絵描きが突然他人にポルノ画像を送りつけて、わざわざ信用なくす行為をするというのは異常、2は相手の方が重罪をわざわざ行うのはおかしい。しかし、実は相手がおとり捜査をやっていた警察のスパイで、かつ、免責されるのなら、やる動機はある。もっとも、おとり捜査をする人間がわざわざ自分で絵を描いて他人に見せる手間をかけるとは考えにくいので、1の可能性は低く、2のパクリ画像の送りつけの方が可能性としては高い気がする。

というわけで、もし、有償取得が禁止された場合、これから反対するときは、児童ポルノについて、おとり捜査は絶対に許されないこと、わなにはめた人間を免責しないことの2点が必要になると思います。

<レポート:錦野宝 編集:義月粧子>
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